投資狂日記

自由を追求するブログ

考えごと

国民総株主化構想

ZOZO創業者である前澤友作氏がX(Twitter)で発した内容が話題となっている。 彼は日本経済を活性化させるための一つの策として「国民総株主化」を唱えた。 できるだけ多くの国民が労働者や消費者というだけでなく資本家(株主)として経済に参画することが…

株式を保有することと売買することの違い

このブログでよく読まれているのが以下の記事だ。 www.crazy-investor.jp なぜ読まれているのか考えてみると、「馬」という言葉が出てくることから競馬好きの人が馬の見分け方に興味を示したのではないかと思っている。だが残念なことに私は競馬をまったくや…

金融所得課税強化の是非が再燃

自民党総裁選挙が近づき、各候補者が政策を明らかにし始めた。その中で、石破氏が金融所得課税の強化に言及した。 金融所得への課税強化については、岸田首相が格差是正という観点から税率の引き上げを検討したものの、その後株価下落を招いたことから軌道修…

時間のうつろい

9月が始まった。 子供たちも夏休みが終わり学校へ通い出した。 朝、自宅を出ると台風の影響もあってやや風が強かったが、その風もちょっと秋のにおいがした。地面を見ると前よりも確実に日の影が長くなっていて季節が進んでいることを実感する。 この夏に近…

歴史の振り子から今を考える

昨年にこんな記事を書いた。 www.crazy-investor.jp 幕末以後の日本は振り子のように動いてきたと私は思っていて、そこからすると今の日本は振り子のどのあたりなのかを考えたりする。 鎖国から西洋化へ 富国強兵から軍国主義へ 軍国主義から平和主義へ 高度…

好奇心という原動力

先日、AT小型限定普通二輪免許を取得するため教習所へ申し込みに行ってきた。50歳を超えると何かと行動に移すまでのハードルが高くなりがちだ。行動に否定的な理由を列挙して言い訳してしまう。 そうした壁を超えるのは好奇心だ。 私の場合は、自分がバイク…

株式市場は資金調達よりも株主還元の場なのか

日本の株式市場で急落があった後、相場は戻りつつある。それを支えているのが企業による自社株買いらしい。 自社株買いをすることで自己資本が減少しROEが改善することになる。また、自社株買いをすることによって投資家に対し自社の株価が実態より割安であ…

大風呂敷を広げる政治家はいないのか

自民党の総裁選挙が注目を浴びている。立候補者がこれまでにないほど乱立することになるのか、それとも先を見越してあえて立候補を断念し他の候補者の支持にまわることで恩を売り次を狙おうとするのか。このあたりの各候補者の戦略は見ものだ。 できるなら大…

結局あの暴落は何だったのか

8月初旬のあの歴史的暴落のあと、株式市場は冷静さを取り戻しつつある。今となっては台風が過ぎ去ったみたいなものだ。 そしてあの暴落について不思議なことがある。 いまだに明確に「○○ショック」という名がつけられていないことだ。歴史的な暴落であったに…

停滞する世の中から活気のある世の中へ

岸田首相が退陣を表明した。なんともあっさりした決断のようにも見えるし、こうなることをなんとなく想像していたからかあまり驚きはない。もともと何かを成し遂げたいがために首相になったわけではなく、ただ単に首相になりたかっただけのような熱量のない…

確率というものをどう考えるか

8月8日に宮崎県で震度6弱の揺れを観測したマグニチュード7.1の地震が起きたことで、気象庁は南海トラフ地震臨時情報を出した。これは南海トラフ地震の想定震源域で大規模地震が発生する可能性が普段と比べて高まっているかららしい。 政府の地震調査委員会は…

ジェットコースターとシートベルト

株式市場では連日急落している。ちょっと前には日経平均株価は42,000円を超えていたのに、一気に36,000円台まで急降下した。まさにジェットコースターに乗っているかのようだ。 こうした株式市場のジェットコースターに乗りなれていないとパニック状態になる…

想像力を働かせる

オリンピックで日本人選手の金メダルラッシュが続いている。そんな中、柔道女子52kg級で2回戦で敗退した阿部詩選手が試合後に号泣した姿について波紋を呼んでいる。 阿部詩選手の激しく号泣する姿を見て、「取り乱しすぎだ」「柔道家として毅然としてほしい…

オーナー系企業の醜態

株式投資においてオーナー系企業というのは魅力がある。オーナー自身が大株主であり経営者でもあるから、業績が悪化すればオーナー自身の株式の価値も下がることになる。だから自然と株価を意識した経営をする。このためオーナー系企業の株価が急上昇するケ…

妄想が現実になった

米国のバイデン大統領が次期大統領選挙を断念することになった。私はこうなるのではないかと妄想して、昨年末にブログでこんな記事を書いていた。 www.crazy-investor.jp バイデン氏撤退という妄想が現実になったわけだが、そのプロセスはまったく違った。 …

楽であることと楽しいこと

人は楽であることを求める。でもその楽であることが楽しいとは限らない。 横になって寝っ転がるのは楽だが、それが楽しいかと言われればそうでもない。 FIREという言葉が流行るのも、仕事から追われない楽を求めるからだ。 だが、実際にFIREして楽になっても…

シンプルなことを愚直に続けられるか

投資でうまくいっている人に共通していることは何か。 投資対象はもちろん投資手法についてもいろいろだし、技術的なことに共通点は見つけにくい。 では思考的にどうか。投資に対して研究熱心だったり好奇心が強いという傾向があるように思える。好きだから…

熱狂的な支持による期待が生み出す壊滅的な失望

米国大統領選挙はトランプ氏優勢とみる見方が増えているようだ。トランプ氏が銃撃される事件が起きたものの、軽傷で済んだという強運も味方しているようにみえる。株式市場もトランプ氏が大統領に返り咲くことを見越し、恩恵を受けそうな銘柄の物色が始まっ…

会計上の利益とキャッシュフロー

国際会計基準(IFRS)で損益計算書の開示ルールが2027年度から大幅に変わるようだ。 損益計算書の構造が変わって、「営業」「投資」「財務」の3区分が設けられることになる。この区分はキャッシュフロー計算書と同じで、損益計算書との比較がしやすくなるか…

徒歩か高速道路か

投資というのは労働から得た収入というフローを資産というストックへと変換させていくことだ。そういう意味では、貯蓄というのもフローからストックへ変換する一形態といえる。 そして、フローからストックへと変換させる目的があるはずだが、その目的に到達…

東京都知事選挙の結果に思うこと

東京都知事選挙が行われ、現職の小池氏が当選した。 結果は順当ともいえるが、興味深いのは2位以下だ。 小池氏の対抗馬筆頭と見られていた蓮舫氏は3位にとどまり、2位には前広島県安芸高田市長の石丸氏が食い込んだ。この結果は既存政党に少なからぬショック…

米大統領選の混迷

米大統領選がさらに混迷しそうな雰囲気だ。 先日行われたバイデン氏とトランプ氏のテレビ討論ではバイデン氏の衰えが目立った。この討論会後は「バイデン氏が大統領選挙から撤退すべき」という声が上がり始めた。 バイデン氏の衰えについて、私は昨年末にブ…

渋沢栄一のような人物は現代に現れるのか

今日から新紙幣が発行される。 新一万円札の顔となる渋沢栄一はNHKの大河ドラマにも取り上げられて知名度が上がった。 渋沢栄一は明治維新後における日本の産業の基礎を築いた人物だ。現在の日本を代表する大企業の多くは渋沢栄一が設立に関与している。 そ…

分散か集中か

投資においては「卵を一つの籠に盛るな」といわれるように投資対象を分散することが常識となっている。 だが、こうした常識に真っ向から対立する人もいる。 バフェットやソロスが代表的存在だ。 「バフェットとソロス 勝利の投資学」という本を読んだことが…

上場企業の平均給与を投資家の観点からどう考えるか

総合商社5社の平均年間給与が過去最高になったらしい。特に三菱商事は2,000万円を超えたという。平均給与の高さではキーエンスが有名だが、総合商社も負けず劣らず高水準だ。 こうした現象は業績が堅調であるからでもあるが、賃上げムードによるものもあるだ…

類は友を呼ぶ

「類は友を呼ぶ」ということわざがある。 気の合った者や似通った者は自然に寄り集まるという意味だ。 これはSNSでも成り立ち、むしろ増幅されて強化される。 先日、「#旦那さんの好きなとこ」を発信し合うハッシュタグがトレンド入りしたという記事があった…

サバイバル

私は都内の賃貸マンションの2階に住んでいるのだが、ちょっと衝撃的な光景を目にした。 妻がベランダで洗濯物を干しているとき、「狸がいる!」と言ったのだ。私もベランダに出て見てみると、たしかにタヌキが堂々と歩いていた。そしてさらに驚くことに子狸…

目的の先にある豊かさ

以前、こんな本を紹介した。 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書) 作者:國分功一郎 新潮社 Amazon この本も面白い。 「現代社会はあらゆるものを目的に還元し、目的からはみ出るものを認めようとしない社会になりつつあるのではないか。」と問いかけ…

トヨタよ、お前もか

自動車大手で国の認証手続きを巡る不正が発覚した。そこにトヨタも含まれていることが事態を一層深刻なものとしている。 日本企業は品質にこだわりを持っている。トヨタも例外ではなく、そうした姿勢が世界中でメード・イン・ジャパンというブランドイメージ…

合成の誤謬

かつて経済学を学んだ時、「合成の誤謬」という言葉を知った。 合成の誤謬とは、個々のレベルで正しい行動をしていても、それらが合成した全体で見ると想定と逆の思わぬ結果を招いてしまう現象をいう。 例えば、個人が貯蓄や倹約に励んだら経済全体が縮小し…