投資狂日記

自由を追求するブログ

因果関係と相関関係

日銀がついにマイナス金利を解除し、金融正常化へ舵を切った。

 

果たしてこれまでの異次元な金融緩和は効果的だったのだろうか。

経済成長はずっと横ばいで賃金は上がらず景気は良くならなかった。

結果として国債残高が積み上がり、円安となった。輸入に頼るエネルギーや食料品の価格が上昇し、国民の生活はむしろ貧しくなった。世界からは「安いニッポン」と思われている。

 

デフレを脱却さえすれば景気は良くなるといった主張があるが、現在の状況のようにインフレになったからといって景気が良くなるわけではないことが明らかになった。

 

結局のところ相関関係を因果関係と錯覚していたのではないか。

因果関係は相関関係でもあるが、逆に相関関係があるからといって因果関係があるとは限らない。

有名な例として、アイスクリームの売上と水難事故の発生件数との関係がある。

アイスクリームの売上が増加すると水難事故の発生件数も増加する。つまり、正の相関関係がある。でもアイスクリームを食べたからといって水難事故に遭うわけではなく、そこに因果関係はない。

これには別の要因が隠れていて、この場合は「気温の高さ」という要因が隠れている。気温が高くなることによってアイスクリームを食べたくなるし、海やプールへ行って泳ぎたくなる。だからアイスクリームの売上が増えて、水難事故の発生も増えるという相関関係が生じるわけだ。

 

これは極端な例だからわかりやすいが、相関関係を因果関係と捉えてしまうことは案外多い。怪しげな健康法、成功法則、勉強法など、「これをすれば上手くいく」ともっともらしいことを吹聴するけど因果関係がはっきりしないもので溢れている。

 

最近はエビデンスが重視されるようになり、様々なデータが示される。しかしデータを読み取る際に、相関関係を因果関係と勘違いすると効果がないところに時間や労力を使ってしまいかねない。

 

特に経済というのは変数が多いために、相関関係はあっても因果関係を掴みにくいのかもしれない。

 

そういえばこんな動画を1年前に観たことを思い出した。

因果関係と相関関係の違いがよくわかると同時に、視野の狭さと思い込みというのは怖いものだと思わせてくれる。


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