今日の日経新聞1面で「物価を考える」という連載記事を読んだ。
この記事によれば、リセール消費という潮流ができつつあるという。とくにZ世代でこの傾向が顕著で、買い物時に「価格が安いこと」を重視するのではなく、再販価値(リセールバリュー)を意識した買い物の機会が増えているという。
価格の安さで判断するのではなく、価値を意識して判断するようになってきているわけだ。そして中古品として売ったお金で新たな消費をするという循環ができあがる。購入時に多少高くても中古で高く売れるならば実質的な負担は少なくてすむわけで、こうしたことが浸透すれば経済構造も変化するかもしれない。
そうなるとこれからは長期的に価値が下がらない商品、値崩れしない商品が支持されるようになる。大量生産される低価格品は敬遠され、そういう商品しか提供できない企業は業績が苦しくなるかもしれない。
実はこうしたことは株式投資も同じではないか。
株式投資は買うのと同時に売るときのことを考えている。つまり株式にもリセールバリューが必要なわけだ。だから現在の株価だけを見るのではなく、その企業の価値が将来どうなるのかを見極める必要がある。
リセールバリューがある商品のように、長期的に価値が下がらない株式、値崩れしない株式がある。
株式投資といってもなんら特殊なことをしているわけではなく、日常の商品を買うこととと同じなのだ。
そして賢い消費も賢い投資も価格ではなく価値を重視することは共通している。