投資狂日記

自由を追求するブログ

権威に追随する心理

バフェットが日本の商社株を大量に買っていたことが判明し、商社株が急騰している。「投資の神様」のこの行動は株式市場を驚かせたようだ。そして多くの人が「投資の神様」に続こうとしている。

 

それまで商社株は見放されていた。唯一健闘しているのが伊藤忠ぐらいでその他は資源価格の低調さから株価は低迷していた。そんな商社株をバフェットは過去1年ぐらいかけて買い増してきたという。そして大量保有が判明したとたんに商社への見方ががらっと変わってしまった。手のひら返しとはまさにこのことで、バフェットという株式投資の権威の強さとそれに追随しようとする人の心理は興味深い。

 

なぜ権威に追随するのか。

株式投資において、こうした行動は果たして有効なのか。

 

権威に追随することで安心感が得られることは確かだろう。

あのバフェットが買ったのだから大丈夫に違いない。もし失敗してもバフェットもそうだからと言い訳できる。権威によって自分の判断を正当化するのだ。

 

だがそれでバフェットと同じ行動をとったということにはならない。

バフェットはおそらく商社のことを深く知ろうとしたはずだ。そしてあらゆる思考を重ねたうえで時間をかけて買い進んでいる。それがある量に達したため最近表面化したにすぎない。バフェットは、誰かが買っているからという理由で同じように買うということはしないだろう。

 

もし、バフェットを信奉していてかつ1年前に商社株に目をつけて買っていた人がいるとしたら、その人こそバフェットの信奉者としてふさわしいといえるかもしれない。

 

バフェットを真似たいというのなら、バフェットと同じものを買うのではなく、バフェットの思考を真似ようとすべきなのだ。

株式投資では、権威に追随して安心感を得ても利益が得られないのでは意味がない。