何か目標があるとき、まずは計画を立てることから始めるのが一般的だ。ライフプランやマネープランなど、どのように計画を立てるかに目が行く。
だが私自身、計画を立ててその通りに物事が進んだという経験がほとんどないことに気付く。計画を立てることに夢中になってしまい、さらに計画を立てたことで半ば目標が達成されたような錯覚に陥り、実行が伴わずまさに絵に描いた餅で終わるのだ。
現実は様々な予想外のことが起き、当初の計画が実情に合わなくなって計画修正ということがしばしばある。そしてさらに現実が変化するにしたがってその計画の存在自体が忘れ去られていく。
ところで偉大な業績を残した人というのは計画的だったのだろうか。綿密な計画のもとに業績を達成したのだろうか。もちろんそういう人もいるだろう。だが、むしろ日頃の習慣から偉大な業績が生まれるのではないかと思う。
目標を達成しようとする計画を立てるより、目標に近づける習慣を身に着けるほうがいいのかもしれない。
例えば、ダイエットで何キロ痩せる計画を立てて、実際にその計画を達成したとしてもそれが維持されるとは限らない。計画達成のご褒美として思う存分飲み食いして元の体重に戻ってしまったら意味がない。体重を維持する生活習慣を身に着けないといけないのだ。
習慣というのはひとたび身に着くと結構な拘束力がある。その拘束力を目標達成に利用するのだ。
もちろん最初は辛いし、めんどくさい。だけど続けているとその効力がわかってくる。問題は習慣化するまで続けられるかどうかなのだ。
そこに意志力がいるが、その意志力がなかったらそもそも計画を立てたとしても無意味に違いない。