米国株の人気は続いている。新NISAが始まってその人気にも拍車がかかった。8月上旬に大暴落があったが、その後は回復しているところを見て改めてその強さを実感している人も多いのだろう。
だがその一方で気になることもある。あの投資の賢人、ウォーレン・バフェットの動向だ。
バフェット率いるバークシャーは、今年に入ってアップル株を大量に売却している。また、バンク・オブ・アメリカ株など金融株も減らした。そして手許資金を急増させている。
これの意味することは何か。
米国株が割高になっているという判断なのだろう。そのためこれから投資してもうまみは少なく、逆に割高になっているものを売って資金に変えて株価下落時を虎視眈々と狙っているということか。
そしてバフェットは日本株に目を向けている。これも割高な米国株よりも日本株に魅力を感じているからなのかもしれない。
トランプ氏が次期大統領になることで経済政策が変化し動向が読みにくいことを想定し、現金を積み上げておいて投資機会を伺うということも視野に入れているのだろう。
ただ、トランプ氏はビジネスマンでもあり株価動向には敏感だ。株価に悪影響しそうなことはしないのではないかという期待も一方にはある。
いずれにせよ、株式の本質的価値と株価の乖離を常に検証することが重要だ。
価値と価格の違いに気づくこと。
価格に見合った価値のないものには手を出さず、価値と比較して価格が低いものを手に入れる。
バフェットの行動原理に変化はない。
だからこそ彼の行動は重要なヒントになりうる。