投資狂日記

自由を追求するブログ

不正が起きる組織

ビッグモーターの保険金不正が明るみになって世間を騒がせている。

不正が行われるようになった背景には上層部からの厳しいノルマがあり、それを達成することを強く求められたことにある。

 

不正が起きる組織というのはだいたい似ている。

上層部が現場の人間に対して無理ともいえるようなノルマを課して、しかも達成を強要する。できなければ罰を与え逃げ場をなくしてしまう。現場の人間は要求に応えようとするが、通常のやり方では達成できないのでなんとかごまかして達成したように見せかけるようになる。上層部はノルマが達成されているかどうかにしか興味はなく、その達成プロセスはどうであったかどうかは気にしない。この結果、現場では不正をしてでもノルマをクリアすることが当たり前となり、しかもそうやってノルマを達成した者が出世していく。

 

そしてこうした組織の末路もだいたい同じようになる。

外部からの信用を失い、崩壊していく。崩壊を逃れたとしてもかなりのダメージを受け、いったん失った信用はなかなか回復しない。

 

ビッグモーターは株式上場していないが、上場企業でも程度の差はあれど同じような構図は存在した。例えば、ワタミ東芝、日本M&Aセンターなどが思い当たる。

 

今現在でも似たような組織はいたるところにあるのだろう。

外部の人間からすればこういう組織は勢いがあって業績も好調に見えるものだ。だから投資先としても魅力に映り、注目を集めることもある。

だがそれはいびつなやり方で成り立っているのであって、長続きすることはない。いずれ綻びが生じ、持続は困難になる。

 

今回、保険金不正が明らかになったが、損保会社にも問題はなかったのだろうか。

ビッグモーターが修理費を水増して、その支払いに保険を適用すれば契約者の等級がダウンして保険料がアップすることになる。保険を適用しない場合は水増しされた修理費を契約者が払わなければならず、結局は保険契約者である顧客にしわ寄せがくる。

ビッグモーターは自動車保険の契約を購入者に案内してくれる保険代理店でもあり、損保会社は同じ穴の狢ではないのか。損保会社はそう思われることを恐れてか懸命に火消ししているように見える。

 

異常な手法で利益を上げる企業には、その甘い蜜にありつこうとする企業も群がってくるということなのだろう。

このような企業に投資すると痛い目に遭う。

投資家もよくよく考えないといけない。