もうすぐ七夕だ。
うちの子供たちは絵を描いたり工作するのが好きなのだが、さっそく七夕へ向けて工作していた。画用紙に笹の絵を描き、そこに折り紙で作った飾りや短冊を張り付ける。短冊にはもちろん願い事が書いてある。私と妻にも願い事を書くように短冊が渡されるのだが、不思議と「家族みんなが元気でいられますように」といったありきたりだが幅広い抽象的な願い事しか思い浮かばない。でも子供たちは本当に身近な願い事を書くものだ。次女は小学校での給食を食べ残してしまうことを気にしていて、短冊には「きゅうしょくがちゃんとたべられますように」と書いてあった。妻や私は「食べられなくたって大丈夫だよ」と常々言っているのだが、本人にとっては切実なのだろう。
完成した作品はリビングの壁に貼った。我が家にはこうした作品が溢れている。子供のころは描いたり作ったりすることが楽しくて仕方なかったものだが、親になると子供の作っている姿や出来上がった作品を眺めることがことのほか楽しい。
こうしてみると七夕の願い事に「家族みんなが元気でいられますように」と書いたのは、こうした時間が今しかない貴重なものであることを無意識に感じているからなのだろう。