子供への教育というのは悩ましい。ついつい学力へと目が向きがちになるが、これからの時代はいい学校へ行ったからといって安泰というわけではない。むしろ勉強しかできない人間になると将来は危ういと思っている。
子供への教育の究極の目的は、要するに自立して生きていける力を身につけさせることに尽きる。東大を卒業したからといってこうした力が備わっているとは限らない。
子供には学力だけではなく、世の中がどう動いているのか、どういう仕組みで成り立っているのかを考え行動できるようになってほしい。そういう意味で、身近に投資をしている姿を子供に見せることは悪くないと思っている。
子供からすれば、通常「会社」というのはお仕事をするところだと思っているだろう。だが親が株式投資をしていれば、「会社」というのはどうやら仕事する場所だけではないらしいと、なんとなく感じるはずだ。
「働く」以外に「投資」というのをやっているらしいと、子供がなんとなくでも感じていれば、やがて世の中をみる視野が広がることにつながるのではなかろうか。
「投資なんてのはギャンブルみたいに危険なこと」としか考えていなかったら、自分自身で投資なんてしないだろうし、まして子供には投資なんて教えることはないだろう。自分自身が投資もしていないのに、子供に投資のことなんて教えられるわけがないのだ。
「親の背中を見て子は育つ」と昔から言われる。
やはり親がどう生きているか子供は見ているのだ。
親自身が自立して生きている姿を見せることが一番の教育なのだろう。