懸案事項だった日米の関税交渉が合意に至った。参院選の敗北で弱体化した石破政権は難しい交渉を迫られると思われたが、急転直下の合意発表には少なからず驚いた。この発表を受けて株式市場は急騰した。特に自動車株は高く、不透明感が薄らいだ安心感によるものだろう。
このあっさりともいえる合意の背景には何があったのだろう。
参院選前にはすでにほぼ合意が出来ていたのだろうか。トランプ政権側にもエプスタイン氏を巡る情報公開の不足に不満を募らせるトランプ支持者をなだめる材料が欲しかったのかもしれない。
また、この合意によって石破政権が退陣する可能性が高まったのではないか。石破首相が続投の意向を表明したのもこの日米関税交渉があったからともいえ、その交渉が合意した以上、支持を失った石破政権がこれ以上継続する意味合いは小さい。自民党としても総裁を交代させて状況を好転させたいはずだ。いっそ衆院を解散して、自民党が一旦下野し、野党に政権をあえて渡すこともありうるのではないか。
支持を伸ばした新興政党を含めて新たな与党の枠組みを作っても果たしてうまくいくのかどうか。野党第一党の立憲民主党も参院選では議席を伸ばせず支持が広まっておらず、野党をまとめる求心力があるとはいえない。
となると新たな政界再編が起きるかもしれない。多数の党に分裂した状態から、同じ政治理念を持つ者同士が再集結して新しい大きな政党が生まれる可能性もある。いずれにせよ政治がごたごたすることになる。
今日は株式市場の急騰に沸いたが、政治の不安定さがあるかぎり手放しで喜ぶことはできない。