株主総会のシーズンだ。最近はアクティビストが活発に動いていたり、ガバナンスが機能しているか問われることが増えているため、株主総会が注目される機会も多い。
私も株主総会に出席したことはあるが、ここ数年は行っていない。コロナ禍があったということもあるが、最近の保有株は地方企業であることが多く、出席へのハードルが高くなってしまっている。
それでも株主総会には出席したいという気持ちはある。といっても議決権を行使することが目的ではない。やはり株主総会の雰囲気を確かめる意味合いが大きい。
会場がわかりやすく案内されているか、受付の人の応対が丁寧かどうか、といった一見細かいところにその企業の体質が現れる。出席する株主に対してはたいてい丁重な扱いをされるが、その一方で異様なほど人があちこちに配置されていて圧迫されている感じがすることもある。企業側からすればどんな人物が株主総会に来るのかわからないのだから少なからず警戒感を抱くものなのだろう。
そして株主総会の醍醐味は質疑応答にある。私が出席したことのある株主総会は規模が比較的小さい企業ばかりで、出席する株主もそれほど多くなかったため、質問しようとすればできる状態だった。私も質問する機会を伺っていたが、他の株主に同じような質問をされてしまったりして結局質問したことがない。でも質問の内容よりも、それに会社側役員がどう応えるかに注目する。回答するときの態度、声のトーンや大きさ、などなど観察するところはたくさんある。そういう質疑応答を通じてその企業を信頼するに値するかどうか、判断の材料となるのだ。
その企業を応援するために株主になったとしたら、やはり株主総会にはできるだけ出席してみたほうがいい。いくら企業イメージが良くても、経営トップに熱量を感じないとか何かどんよりした雰囲気が漂っているなら、株主であることを考え直した方がいいサインかもしれないのだ。
私も初心に戻って、企業を知る第一歩としてできるだけ株主総会に出席するようにしたい。バイクの免許も取ったことだし、関東の近くならツーリングも兼ねて株主総会に出席というのも面白い。