投資狂日記

自由を追求するブログ

「空箱」の上場という発想

先週、日経新聞で見慣れない言葉が出てきた。

 

「SPAC(特別買収目的会社)」

 

ソフトバンクグループがこのSPACを設立し米国市場上場させる計画らしい。

このSPACとは、Special Purpose Acquisition Companyの略で、自らは事業を営んでおらず、未公開会社などを買収することのみを目的として株式を公開する企業をいう。買収先を見つけるとその会社と合併し、買収先が存続会社となって上場会社となる。

 

なにより事業を営まない会社という「空箱」をまず上場させてしまうという発想に驚いてしまう。そしてそうしたアイデアを認めて実行に移してしまうというところにアメリカという国の強さがあるのかもしれない。日本でもこうした仕組みを導入する検討がなされたらしいが、諸々の問題があるということで実現していない。

実際、通常の上場手続きを経ることなしに上場できてしまうので、不適切な企業の「裏口上場」となってしまうおそれがある。

 

アメリカではこのSPAC経由での買収を希望するユニコーン企業が増加しているらしいが、いずれ質の低い企業が紛れ込み大きな問題を起こすかもしれない。こうした状況を生み出したのは、コロナによってさらに金融が緩和されマネーが溢れていることもあるのだろう。

 

「空箱」に何を詰め込むことになるのか事前にはわからない。

そこに何を詰め込むのかは運営者の力量だが、それを投資家はどう評価するのだろうか