この前の日経ヴェリタスで日本電産・永守会長の記事が掲載されていた。
永守会長は起業する前に経済を学ぶために株式投資を始めたという。日本電産はM&Aによって成長してきたが、その背景には株式投資で培った目利き力があったわけだ。
その永守会長の投資法は極めて明快だ。
「創業者が率いる会社の株を買う」
これは、会社に対する思い入れがあり自分と会社の利益が一致しているからだ。
逆に、「単語がわからない会社」「ポリシーにあわない会社」は買わないという。理解できる会社を納得して買う、自分がタバコを吸わないのにタバコ会社を買うということはしない、とはっきりしている。
そして「企業の本質はバランスシート(貸借対照表)にあらわれる」という。PL(損益計算書)は悪くても立て直せるが、バランスシートの修正には時間がかかるかららしい。「PLはいいけどバランスシートは悪い会社には近づかない」という見方は参考になる。ただバランスシートのどこをみればその企業の健全さや危うさを察知できるのかは、自らの経験が大きいのだろう。
この記事を読んで思ったのは、永守会長もあのウォーレン・バフェットと本質的に似ているということだ。
株式投資もM&Aも究極的には企業の本質を見ることが重要なのだ。