投資狂日記

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親が望む子供に就いてほしい職業

新しい年度が始まって、子供たちも新しい学年を迎える。親にとって子供の将来は心配の種だが、子供が将来どんな職業に就くのか気なるものだ。

 

ソニー生命が公表した「子どもの教育資金に関する調査2023」によると、将来子供に就いてほしい職業のランキングトップは「公務員」だ。男の子と女の子両方でトップとなっており、その理由は「安定していて長く勤められそうだから」「景気に左右されず安定しているから」となっている。

 

「公務員」が相変わらず選ばれるのは、激動する世の中にあって安定性を求める意識が強いのだろう。

 

でも本当に公務員が安定していて長く勤められる職業なのだろうか。

例えば、中央官庁の国家公務員は過酷な労働環境であることが世の中に知れ渡り、志望する学生も減少している。

今後はAIなどで公務員の仕事も電子化が一気に進む。必要とされる公務員の数は確実に減る。さらに国や地方の財政は厳しく、公務員の給与が増加していくかわからない。

にもかかわらず「公務員」が安定している職業として子供にふさわしいと思っている親が多いのは、親自身が変化に気付いていないという証なのだろうか。

 

親が望む「安定」とは何なのだろう。

 

安定しているものにすがることで本当に安定できるのだろうか。

世の中が大きく変化しているのに安定にしがみついていたら変化に取り残され惨めなことになるのではないのか。

 

変化が激しい世の中で、むしろ安定したものにすがることほど危険なことはない。安定していたものですら変化を迫られるからで、安定に慣れきっていると変化についていけなくなり、しまいには淘汰されることになる。

安定することが大事なのではなく、変化に柔軟に対応できるしなやかさこそ必要で、それを子供に身に着けさせることこそ重要なのではないか。

 

とはいえ、親の心配をよそに、子供のほうは案外冷静に世の中を見ているかもしれない。「公務員という職業に就かせたい」と親が思ったところで子供が実際にそうなるとは限らないのだ。

 

結局のところ、親はいつまでも子供の心配をすることになるのだろう。