投資狂日記

自由を追求するブログ

年収による比較に意味はあるのか

よく年収1,000万円と年収500万円で行動パターンの違いを比較する記事を見かける。人間は意識的にか無意識かにかかわらず何かと他人と比較してしまう動物だ。だからこういう記事が読まれるのだろう。また自分が低収入だったらどうやって収入を増やすことができるのか、高収入の人の行動を知りたいということもあるかもしれない。

 

ただ、この「年収」という尺度で比較することは果たして意味があるのだろうか。年収を「給与による収入」という意味で使っているのならばそれでいい。だが給与以外の収入も含めて「年収」とするなら話が違ってくる。

例えば年収500万円だとしても、500万円が全て給与収入である人と、300万円の給与収入と200万円の配当金収入がある年収500万円の人は同じ土俵とはいえないだろう。200万円の配当金収入があるなら相当な額の株式という資産を所有していることになる。これだと給与のみで1,000万円の高収入の人と比較しても、どちらが裕福だか単純には比較できない。給与収入が多く使えるお金はあるけど時間に余裕がないのと、給与収入は少なくても資産による収入があったりして時間に余裕があるのとでは幸福度が違ってくる。

 

もちろん収入を増やすことは大切だ。だが収入源を増やすことのほうがこれからはもっと重要になると思っている。アベノミクスが始まって景気は良くなったというが賃金はそれほど伸びてはいない。一方で、企業の配当金などは増加傾向にある。給与収入から少しずつでも何らかの資産を積み上げている人とそうでない人とでは後々大きな差となって表れる。

 

年収の金額を比較するより、どうやって収入を得るか、特に給与以外で収入を得る方法を手に入れる方がはるかに重要だ。自分のしている努力が給与収入を伸ばすためのものなのか、それとも給与以外の収入につながるものなのか意識しておくことは必要だと思う。