東芝の不正会計が問題となっている。
このことで真っ先に思ったのが、「公認会計士の監査はどうなっていたのだろうか」ということだ。
そんな中、先週に日経の記事で「会計大学院、定員割れ続々」というのを目にした。
公認会計士が不人気になったのは、金融危機後の監査法人への就職難というのが非常に大きい。難関試験を突破しても就職できないのでは割に合わないと考えて当然だ。とはいうものの、公認会計士の仕事に魅力があれば、その不人気も一時的なもののはず。
でも、志願者は減る一方ということは、公認会計士の仕事そのものに魅力を見いだせないということではないか。
公認会計士の主な仕事は会計監査である。この監査という仕事に面白みがあるのだろうか。実務経験を積むということでは極めて重要となるであろうが、長年続けているとマンネリ化しやすいのではないか。それでいて何か問題が起きた時は大きな責任を問われることもある。
そして、誰かから感謝されたりするということがほとんどないのだ。監査というのは投資家保護を目的としているが、投資家に監査というのを意識している人がどれくらいいるだろう。財務諸表すら読まない投資家が多い中で、監査の存在感は薄い。
私は公認会計士を目指していたと、以前このブログでも書いたが、私が公認会計士になりたかったのは株式上場支援コンサルティングなどの監査以外の仕事に魅力があったからだ。
もう公認会計士の魅力は色褪せてしまった。
公認会計士になれなかったことはかえってよかったのかどうか、正直わからない。
ただ、「会計」は投資に不可欠な道具であることは間違いない。