投資狂日記

自由を追求するブログ

歪みのパワー

何かが歪むとそれを戻そうとする力が働くものだ。

 

地震が典型的だ。断層の歪みが大きくなり、それが限界に達すると歪みを解消するような反発が起きて大きな揺れを起こす。

異常な早さで梅雨が明けてしまったのも気候の歪みだ。地球温暖化による異常気象で気候が歪んでいる。その歪みを直そうとして様々な環境対策をしているわけだ。でもその歪みのパワーは大きく、簡単には戻せそうにない。

 

こうした現象は自然だけでなく社会や経済でも同じように起きる。

 

現在、日銀が金利上昇を抑えるために大量の国債を買っている。それによって円安という歪みが現れ、さらにインフレが進めばいずれ金利を上げる必要性に迫られる。だが日銀は動けない。金利が上がってしまうと困ることがあるからだ。この歪みを海外投資家が狙っている。歪みのパワーは蓄積していて、それが金利を急騰させることになるかもしれない。

 

株を一切保有していない岸田首相が資産所得倍増計画とかで「貯蓄から投資へ」の旗振り役をやっていること自体歪んでいるのだが、それはさておき、極端ともいえる現金信仰という歪みが円安と物価上昇によって崩れ始めている。投資への流れが進むのは結構だが、肝心の投資先は国内ではなく海外に向かうという新たな歪みになりつつある。だがその歪みは悪いものではない。投資の受け皿にならない日本の企業は淘汰されるのが市場原理であって、投資先として魅力的な企業になろうとする努力が歪みを解消する力につながるからだ。

 

歪みはあらゆるところに存在している。そしてその歪みを解消しようとするパワーが働く。

 

株式市場の株価も歪んでいることがある。その歪みは企業の本質的価値と株価が乖離していることだ。そうした歪みに気付き、歪みが解消される力を使って利益を上げることを狙うのだ。

そして、株価との歪みは企業の本質的価値を推定することで捉えるしかない。だから本質的価値を推し量るべく会社四季報を読み込み、財務を分析し、事業内容を理解しようと今日も励んでいる。