株式投資のやり方は、大きく二つに分けられる。
株価を追いかけるやり方と、待ち伏せるやり方だ。
株価を追いかけるやり方は、狩猟型といってもいい。とにかく獲物を追い続ける。この方法は能力がいる。獲物を見つける能力。追いかける視力と体力。そして集中力。こうした能力が備わっている人が成功して残っていく。誰もができるわけではない。
一方、待ち伏せるやり方は農耕型でもある。種を蒔き、芽が出てやがて花を咲かせ、実がなるまでじっと待ったところで収穫する。通常は育つまでにあれこれ手を尽くすものが、株式投資ではほとんどすることがないのがいい。ただ、蒔く種を慎重に選ぶことと実がなるまで観察し続ける必要がある。
どちらをとるかはほぼ性格なのだろう。
私はできるだけ楽をしたいし、せかせかするのは好きではない。のんびりして果報は寝て待てというタイプだ。
だが時々、狩りに出たくなることがある。狩りの能力はあまりないと自覚しているにもかかわらず、狩りをしたくなるのだ。
そして狩りが成功しようと失敗しようとまた元に戻る。決して狩りだけを続けようとはしない。
先日、日経平均株価は大きく下落したものの、翌日には大幅上昇した。
こういうときに投機という狩りをしたくなる。
投機で何度も痛い目にあったにもかかわらずそういう気分になる。
だが、追いかけたところでいい獲物を捕らえることは滅多にない。
やはり待ち伏せするやり方が性に合っていると思い知るだけなのだ。