3月決算企業の決算が本格化し始めた。やはり新型コロナウイルス影響は大きく、各企業の決算内容は冴えない。しかも業績予想が算定困難というところが多い。
だが、冴えない決算内容にもかかわらず株式市場での株価は比較的堅調に推移している。日経平均2万円に近づき、日経平均ボラティリティー・インデックスも徐々に低下しつつある。
この決算内容と株価の反応には違和感がある。
新型コロナウイルスの終息にはまだ時間がかかるはずで、経済活動再開の期待だけが株価を押し上げている。その期待が当分実現しないという現実に直面すれば、また株価は軟調になるのではなかろうか。
そして、もし新型コロナウイルスの感染が長引けば長引くほど企業の資金繰りは厳しくなる。下手をすると大企業であっても破綻するところが出てくるかもしれない。
もうすぐ5月。
5月には株を売れという「セル・イン・メイ」という格言がある。
決算の内容と業績予想の不透明さによって今年の5月もこの格言が当てはまることになるかもしれない。