新型コロナショックによって、多大な損失を被った投資家は多いだろう。私もその一人だ。私の場合は含み益が減ったもののまだ売却していないので損益は実現していない。だがそれでも心理的な痛手は大きい。
こういう大暴落を実際に目の当たりにすると、投資したことに懲りて投資から手を引いてしまう人もいるに違いない。
だが、投資をやっているとこういうことはいずれ経験することになる。リスクというのはどういうことなのか身をもって知ることになるのだ。
リスクゼロの世の中なんてない。リスクを恐れるあまりリスクそのものをなくそうとしても、それは無駄な努力だ。
新型コロナウイルスについては「正しく恐れる」という姿勢が大事だと言われる。投資についても同じだ。リスクをむやみやたらに恐れていては結局何もできなくなる。
「羹に懲りて膾を吹く(あつものにこりてなますをふく)」という故事がある。
羹(肉や野菜を煮た熱い汁物)を食べたら、とても熱くて懲りたので、冷たい食べ物である膾(生肉の刺身)を食べる時にまで息を吹きかけて冷ましてから食べようとしてしまう。
つまり、ある失敗に懲りて必要以上に用心深くなり無意味な心配をすることをいう。
今まさに株式市場はこんな状態だろう。
だがもうしばらくすればそんな状況にも変化がやってくる。
転んでもただでは起きぬしたたかな投資家たちは虎視眈々とチャンスをうかがっているに違いない。
私もそのうちの一人になりたいものだ。