決算発表が続いているなか、その内容で株価が動く。普通は業績が良ければ株価が上がり、悪ければ下がると考える。
だが、決算内容が良かったからといって株価も上昇するとは限らない。また、決算内容が悪かったからといって株価が下がるとも限らない。
これは投資家の期待が絡んでいるからだ。
たとえ業績が良かったとしても、それが投資家の期待に届かなければ失望を招き株価が下落してしまう。逆に、投資家が想定しているほど業績が悪くなく、むしろ良かったりすると株価が急騰したりする。
ところが最近はそういう法則からも外れるような株価の動きをしていると感じることがある。
これまで堅調だった業績がやや伸び悩んだくらいで株価が急落したり、急落しなくともズルズルと下げが続いていったりする銘柄が目に付くようになっている。ファンダメンタルが大きく崩れたわけでもないのに、この株価の弱さはなんなのだろう。
自分の考える期待水準と市場に参加する投資家の期待水準がズレているのだろう。
だとするなら取るべき道は2つだ。
自分の期待を市場に合わせるか、あるいは自分の期待をそのまま維持するかだ。
自分を客観的にみれば自分が間違っている可能性は否定できず、であるなら自分の期待を改めることが賢明なのだろう。
だが、市場の期待が間違っている可能性もあるのだ。もしそうだった場合には大きなチャンスを逃していることになる。
株価は、長期的には業績を反映したものとなる。
だが短期的にはそうとは限らない。
とくに決算前後の株価というものは当てにならないのかもしれない。
投資家の期待というものも、どれくらい先のことまで想定しているかはそれぞれの投資家で異なるものだ。
そう思えば、決算前後の株価に翻弄されることも多少は和らぐかもしれない。