このところ株式市場がなんとなくモヤモヤして霞がかかっているような感じがする。日経平均株価が3万円に近付いているものの、突破するまでには行かず手前のところでグズグズしてしまう。
いい材料が見当たらないこともあるのだろうが、それでも大きく下げたりしないから地合いとしては悪くはないのかもしれない。
いったいこのモヤモヤ感の原因は何か。
その一つは岸田政権だろうか。新内閣発足後は経済対策を期待していたはずだが、結局のところ想定通りのバラマキ色が濃く経済成長につながらないことで期待がしぼんでしまった感がある。
それ以後目立った動きもない。今日ようやくガソリン高を抑制するべく石油備蓄の放出を決めたが、それもアメリカの意向に沿ったものでしかない。円安傾向も続いているし、どれくらい効果があるのだろうか。
さらに税制についても金融所得課税の強化を匂わしているし、株式市場に距離を置いているようにしか見えない。何か前向きな気持ちになるようなものがないのだ。
政治にはあまり期待してはいけないけど、足を引っ張るようなことだけはしてほしくない。岸田首相は「新しい資本主義」などと言っているが、おそらくその中身は空っぽだ。自分なりの考えがなく有識者の会議に丸投げしているだけだ。
言葉だけで実行が伴わないことが見透かされているのではなかろうか。それが株式市場のモヤモヤ感に現れているように感じる。