私は株式投資が楽しいと思っている。ではそもそも株式投資の楽しさというのはどこからくるのか。
投資している間、ずっと含み損を抱えていることがある。その期間が長くなることは多く、その時には「楽しさ」というものはない。ただ、含み損を抱えていることは私にとって失敗ではない。含み損を抱えることは想定していているし、そもそもファンダメンタルズがしっかりしている企業の株式しか買わないからだ。だからこそ損切りは滅多にしない。損切りしない分、含み損を抱えることが増えて忍耐を強いられることが多い。逆にすぐに含み益が出れば気分はいいが、楽しいという感覚ではないように思う。短期的な含み益はすぐになくなってもおかしくない性質のものだからだ。
私は企業が利益を積み上げ続ければ自ずと株価も上昇していくと考えているので、投資した企業が狙い通り利益を稼ぎ続けるかがカギになる。そしてそれは時間が経たないとわからないことであり、その間に株価は揺れ動く。短期的にみれば株価は上下に頻繁に動き、それによって含み損益も激しく動くことになる。だからその間に楽しさというものはないのだ。
やがて時間が経ち、企業の利益が積み上がっていることに伴い株価も上昇しているとき、自分の判断が間違っていなかったことで達成感や充実感が生まれる。そこに「楽しさ」というものがあるのだろう。
そして投機的な売買をあまりやらないのは、そこに楽しさをあまり感じないからかもしれない。
