投資狂日記

自由を追求するブログ

投資成果の測定について

投資成果の測定にはいろんな方法がある。

このブログでは毎週個々の銘柄の評価損益を記録している。だがこれで投資成果といっていいものかどうか疑問がある。株価は常に上下し、それによって含み益や含み損が増減するが、含み益や含み損は実現していないのだから本当の成果ではない。では売買によって含み損益を実現させたものが投資成果なのかというとそれにも違和感がある。なぜなら、私は長期保有を前提にしていて売買の頻度が低いので実現損益自体が滅多にないからだ。

 

では投資成果をどう測定するか。

バフェットは「ルックスルー利益」という考え方をしている。ルックスルー利益は、1株当たり利益(EPS)×保有株数で算出される。これは企業が実際に計上した利益のうち自分が保有する株式数の分を自分の投資利益とみなすものだ。株式を保有するということはその企業の一部を保有することでありビジネスの一部を保有することであるのだから、保有株式数に応じた利益を投資成果と考えるべきだというわけだ。これなら短期的な株価の変動によって投資成果が左右されることはなくなる。

さらに、1株当たり純資産(BPS)に保有株数を掛ければルックスルー純資産も算出できる。

重要なのは投資先企業がきちんと儲けて純資産を増やしているかどうかなのだ。長期的には企業がどれだけ稼いだかが株価に反映される。

 

自分の保有銘柄で2020年中の本決算数値を使ってルックスルー利益を算出し実際の投資額で割って利益率を出したところ、ポートフォリオ全体で約6.6%となった。銘柄によってバラツキがあり、長期保有しているエーアイテイーは15.7%、日進工具は11.7%と高かったが、保有期間が短いマークラインズは2.2%、カナミックネットワークは1.4%と低い。マークラインズやカナミックネットワークは割高な株価で買ったともいえる。PERの逆数である益回りが購入時にすでに低かったのだからある意味当然だ。だが、今後のルックスルー利益が増加していけば投資額に対する利益率は上昇していくわけで、まさにそれを期待して投資したのだ。エーアイテイーや日進工具はルックスルー利益の増加によって利益率が上昇している。逆に利益率が上昇しないようであれば売却を考えるということになる。現状ではロゼッタが1.4%で保有期間の割には利益率が低いので売却を検討しないといけないかもしれない。

 

株価はどうしても気になってしまうものだ。だが、そればかり見てしまうと本質的なことを見失ってしまう。

株価だけでなく企業も見ること。投資利益の測定についてもこれを忘れてはいけないと思う。