株式の売りというのは難しい。
含み益があってもう少し増えてほしいと思っていたところ想いに反して下落して売り時を逸してしまう。あるいは、売ったもののその後もぐんぐん株価が上昇して売ったことを後悔したりする。
どのタイミングで売るのがいいのかは株式投資における悩みどころだ。
私の場合は、株式を現物で買ったら原則として売らない前提でいる。これは単に長期投資というわけではない。買った株式の企業が着実に業績を伸ばしている限り保有し続けるだけで、業績が伸びないと判断してはじめて株式を売る。このブログでも以前に書いたけど、長期投資というのはあくまで結果なのだ。企業の業績が伸びている期間が長ければ結果として株式を保有する期間が長くなる。だから理想としては売らないで保有し続けていることが望ましい状態なのだ。
こう考えると、当然ながら株式を買うときは企業の業績に敏感になる。その企業の事業内容を詳しく知ろうとするし、財務内容もよく吟味するようになる。そして株式を買った後は、その企業の業績を見守っていけばいい。
こういう投資をした場合、最近の株式市場での大幅下落であっても冷静になれるというメリットがある。株式市場で乱高下しても、それはあくまで市場でのことであって、企業自体に影響が出ているわけではない。もちろん将来的に業績が悪化する懸念があるけど、それが壊滅的な悪化でないのなら悲観する必要はないと思う。どうしても株価の動きに目が行ってしまうけど、見るべきは企業そのものだ。
現物株についてはこう考えてきたけど、信用取引についてはちょと違う観点で取引していた。でもよくよく考えてみれば、現物と信用では資金の調達源泉が異なるだけで、投資対象の考え方まで変えることはないはずだ。
株式市場での乱高下は、自分自身の投資について見直すきっかけを与えてくれる。改めて株式は売らない前提で買うということをもっと突き詰めていきたいと思う。