投資狂日記

自由を追求するブログ

株式市場の新陳代謝

このところMBOが相次いでいる。会計不正の不祥事発覚から迷走した東芝をはじめ、大正製薬やベネッセ、シダックスなどもMBOによって株式市場から退出することになる。

 

MBOする理由は、短期的な株価変動や株主からの圧力などから解放されて中長期的な視点で事業構造を改革するといった趣旨が多い。だが実態は業績不振といった要素が大きいのだろう。

 

毎年多くの企業が上場し、IPOに注目する投資家も多い。だが上場後に業績が低迷する企業も多く、そうした企業が株式市場に居続けるのは健全ではない。また、長年上場している企業でもPBRが1倍割れが常態化して問題になっている。

 

そうした状況の中で株主からの圧力も高まり、株式市場に上場している意義を見直すことにつながっている。MBOが増えていることは、株式市場で新陳代謝が活発になりつつある良い兆候だといえる。

 

こうなるとMBOしそうな企業に注目してみるのも面白いかもしれない。業績が低迷し、株主からの圧力にさらされている企業がMBOするとなれば、株価は経営陣が買収する価格まで上昇する。MBOだけでなく他企業による買収でTOBが増加するのも投資機会となるだろう。

 

そして一度株式市場から退出した企業が数年後に再度上場してくるようなら、その企業は魅力的になっているかもしれない。私の保有銘柄であるローランドは一度MBOで非上場化した後に再上場した企業だ。MBOで経営改革し収益力が高まっていると判断し株式を購入した。こうした例がたくさん起きるかもしれない。

 

株式市場に上場したい企業が増えるとともに、低迷する企業が株式市場から退出するようにならなければ株式市場は活性化しない。現状では株式市場に上場している意義があるのか疑わしい企業がまだまだ多すぎる。

今後、株式市場の新陳代謝が活発になることをもっと期待したい。