米銀の破綻が連続して起きて世界が動揺している。
株式投資をしていると、こういう事に必ずと言っていいほど直面する。そして3月というのは感覚的に大きな波乱が起きることが多いような気がする。コロナ禍の株価下落もそうだった。
波乱が起きると株価は大幅に下落する。その下落の勢いが凄まじさが恐怖を呼び起こし、大勢の人が株式市場から逃げ出していく。
でもこれは、天が投資家たちにしばしば課すテストではないかと思っている。
起きた事柄に対しどう対処するかが試されているわけだ。
株式投資は、株価が上昇することを期待して株式を買う。損する可能性は頭では分かっているけれど、儲ける期待が上回るからこそ損する可能性のある株式を買うことができる。そしてひとたび株式を買ってしまうと値上がりする期待が膨れ上がる。
だが、期待通りに物事が進まないのが現実だ。
そのときにどう行動するかが試されている。
多くの人は買った株式の株価が急落すると、心の動揺が抑えられなくなる。期待は一気に不安に変化し、その不安に耐えられないと株式市場から退散していく。そして、しばらくあるいは永遠に株式市場に戻ってこない。
私だって株価が急落すれば気分が良くない。でもあらかじめ長期的視野に立って投資しているから、こういうことが起きることがあるとわかっているつもりだし、何よりこういう事態を何度も経験してきたから、心の動揺は少なくて済んでいる。
それに状況をどう捉えるかで景色は変わる。
株式市場の暴落が大バーゲンセールだとしたらどうか。
スーパーの安売りセールには客が殺到するのに、株式市場の大バーゲンセールになるとみんな逃げ出すのはなぜなのだろう。
要はジタバタしないことだ。
ただ、バーゲンセールといっても、そこには粗悪品が混じっている。株式市場のバーゲンセールで買っていいのは質のいい銘柄だけだ。バーゲンで粗悪品を手に入れるのはお金の無駄遣いでしかない。
だから質を見分ける目利き力を鍛えないといけない。
波乱が起きたときは、この目利き力が試されているともいえる。