投資狂日記

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税制改正に思うこと

自民党税制調査会が23年度税制改正の議論を始めるようだ。

資産所得倍増プランの柱としてNISAの拡充が期待されている。その一方で、富裕層への所得課税についても議論されるようで、また金融所得課税強化の表面化が懸念される。

 

ただ、岸田政権の支持率が下がり続けている状況で金融所得課税強化を持ち出せばマーケットから総スカンを食らうことになって政権運営が危うくなりかねない。結局、議論はするけどそれだけで終わるのだろう。

 

そんなことより、日本のあらゆることが行き詰まって改革が叫ばれているからこそ税制をもっと劇的に改革してほしい。所得税配偶者控除のように、もっと働きたくても制度が足枷になって諦めるというような、人の行動に無駄にブレーキをかける仕組みがありすぎる。物価高に対応するために消費税を減税してみるとか思い切ったことをしようともしない。

 

もっとも、岸田首相にはそういった発想を期待できない。そもそも岸田氏が政治家になった動機、どういう志で、どういう国になることを目指して政治家になったのか一向に伝わってこないからだ。そういえば安倍元首相の国葬で菅前首相の弔事が心に響いた反面、岸田首相の言葉は人々に響かなかった。自分の中に熱い志がないからこそ「聞く力」を強調せざるを得ず、言葉で人の心を動かすことができない。

 

税制はあらゆる方面の利害がからむからこそ政治力が試される。だからかつての自民党税調会長というポストは絶大な権力を持っていた。だが今ではそれほどの力はないのだろう。それだけ政治力を持った政治家が少なくなって小粒になってしまったということでもある。

 

兎にも角にも税制改正の動向には注目していきたい。現在の支持率低迷からいって、この税制改正の内容が岸田内閣の命運を左右することにつながるかもしれない。