今回はSHOEI(7839)に着目。
オートバイ用を中心に高級ヘルメットを製造している。世界中で販売しておりシェアはナンバー1となっている。
知る人ぞ知る優良企業であり、それは財務内容にも表れている。売上は順調に右肩上がり。粗利率は40%以上をキープしている。売上とともに利益も伸びており、増配傾向が続いている。自己資本比率は約80%あり、しかもROEは20%を超えるので収益性はかなり高い。キャッシュフローも安定している。
現在の株価水準はPERで約25倍で、過去の水準からすると高くもなく安くもなくといったところか。割安になるのを待っているとなかなかそのタイミングがなく、待っている間にむしろ株価が上昇してしまうという、買う機会が難しいタイプの銘柄という印象がある。
SHOEIについては過去に投資していたことがある。その財務内容の優良さが目についたことがあるのだが、一方で、ヘルメットという商品の需要がどれほどのものなのかがイメージできなかった。しかも高級路線だ。バイクに乗らず、ヘルメットを身に着けたこともほとんどない者にとってはわからない世界なのだ。だからどうしてもバイアスがかかってしまい、過小評価してしまう。実際、SHOEI株を長期間に渡って保有することができず、たいした利益とならなかった。もし保有し続けていたら今ではかなりの含み益となっていただろう。そして今も相変わらず優良企業であり続けている。株を手放す積極的な理由はなかったはずなのだが、ヘルメットという市場がまったくわかっていなかったために確信が持てず手放してしまった。
そういう意味で私にとって教訓となっている銘柄でもある。優良企業の株は簡単に手放してはいけないこと、そしてもっと貪欲に調べることだ。そして常にバイアスがかかっていることを意識しないといけない。過小評価していないか、あるいは逆に過大評価していないか慎重にじっくり考えることをこの銘柄を見るたびに痛感する。
【独断と偏見による現時点での評価(5段階)】
成長性 ☆☆☆☆
割安性 ☆☆☆
財務健全性 ☆☆☆☆
投資魅力度 ☆☆☆☆
※あくまで個人的な見解であり、投資を推奨するものではありません。この記事により損失が生じたとしても責任は負いません。投資は自己責任でお願いいたします。