投資狂日記

自由を追求するブログ

中国経済への懸念

最近、株価が軟調だ。日本経済とも深く結びついている中国の景気減速懸念が大きいようだ。

その中国では若者の失業率が高まっているが、その失業率の公表を停止すると発表した。都合の悪い数字をなるべく隠したいという意向なのだろうか。それにしても若者の失業率が20%を超えるというのは深刻だ。いい大学を卒業しても就職できないとなれば不満が蓄積し、いつかはそれが社会不安となって爆発しかねない。

中国の人口は減少に転じていて、しかもかつての一人っ子政策によって人口構成がいびつになっているなか、若者の不満が高まることについて中国政府も神経を尖らせるに違いない。

 

さらに、中国の不動産関連企業は多額の負債を抱えていて経営危機が囁かれている。経済状態はかなり悪化しているといっていいが、目立った経済政策は打ち出されていない。

 

中国国内に溜まりつつある閉塞感を中国政府はどうするのか。

そこでやりかねないのが国内の鬱憤を外へ向けさせることだ。ただでさえ台湾問題が火種を抱えているが、さらに煽って国内の関心を外に向けさせナショナリズムを刺激するようになるかもしれない。

 

それでも中国政府の思惑通りに国民の目が外へ向くとは限らない。中国政府がもっとも恐れるのは自国民から批判されることだ。中国政府が強権的なのは、それだけ批判を恐れている裏返しでもある。大国が崩れる要因は外側にあるのではなく、大抵は内側からだ。

そう考えれば、中国が外側に対して強権的に振舞っているときは、内側に何かしらの問題を抱えていると見たほうがいい。

 

今後、中国がなんらかの経済対策を打ち出すことは十分にありうる。そうなれば少しは懸念が薄らぎ、景気見通しも上向くかもしれない。

だが、習近平体制が強化されていくのに比例して中国経済は下降線となっている印象しかない。経済がうまくいかないことを覆い隠すために外に対してさらに強権的になって摩擦を引き起こすことにならないか、一抹の不安を感じている。