今回はジーエルサイエンス(7705)に着目。
水、空気、食品といった物質の成分を分析する装置「ガス・液体クロマトグラフ」の開発・製造・販売が主力事業。水質汚染・産業廃棄物汚染の分析などの環境分野、食品検査やにおい・香りの成分分析などの産業分野といった幅広い用途がある。
また、上場子会社に半導体関連製品のテクノクオーツがあり、石英治具および材料、光学研磨、分光光度計用石英セルなどの製造・販売を行っている。
はじめに注目したのは子会社のテクノクオーツだった。業績が良く、積極的な投資も主なっており今後の成長が期待できる。売上は着実に伸びており、ROEも毎年ぶれがあるものの概ね10%以上と悪くない。自己資本比率は70%台と安全性も高い。営業キャッシュフローも安定しており財務内容は問題ない。
だが問題なのは株式の流動性だ。売買するのに1単元390万円近く必要になることもあってか、なかなか値がつかない。なので親会社のジーエルサイエンスに目が向くことになる。
そのジーエルサイエンスも悪くない。業績は着実に伸びており、営業キャッシュフローを安定して稼ぐなか、ここ数年は設備投資額が増えていることから成長は期待できる。
そしてなにより気になったのが親子会社の時価総額だ。子会社のテクノクオーツの時価総額が約300億円なのに対し、親会社のジーエルサイエンスは時価総額が約270億円。子会社のほうが時価総額が大きくなっており親子逆転となっている。ということはジーエルサイエンスが割安という可能性はある。ただ、テクノクオーツは流動性が低いため、株価が適正ではなく割高になっているおそれもある。とはいえPERは約15倍ぐらいだから明らかに割高だともいえない。一方のジーエルサイエンスのPERは約9倍だからテクノクオーツよりは割安だ。
はたして株式市場の評価は妥当なのか。このあたりに着目して狙ってみるのも面白いかもしれない。
【独断と偏見による現時点での評価(5段階)】
成長性 ☆☆☆
割安性 ☆☆☆☆☆
財務健全性 ☆☆☆☆
投資魅力度 ☆☆☆☆
※あくまで個人的な見解であり、投資を推奨するものではありません。この記事により損失が生じたとしても責任は負いません。投資は自己責任でお願いいたします。