先日、JPXプライム150指数に連動するETFが上場した。銘柄名は「iFreeETF JPXプライム150」(証券コード2017)だ。
JPXプライム150指数は、東証プライム市場に上場する時価総額上位銘柄を対象に、財務実績に基づく「資本収益性」と将来情報や非財務情報も織り込まれた「市場評価」という、価値創造を測る二つの観点から選定した銘柄で構成される指数であり、昨年新たに設定された。
資本収益性は資本コストとROEの差であるエクイティ・スプレッドの大きさで測り、市場評価はPBRが1倍を超えていることが条件となる。
この指数で興味深いのは、日経平均株価を構成する時価総額上位の企業が入っていないことだ。トヨタや三菱UFJフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループ、三菱商事すら入っておらず、ガチで「稼ぐ力」があって市場に評価される企業しか選ばれない。
このETFを設定した大和アセットマネジメントも、JPXプライム150指数をS&P500指数などと比べても遜色ないクオリティとして打ち出している。
東証が上場企業に株主資本コストや株価を意識した経営を要請している流れもあり、今後はこのJPXプライム150指数に採用されることを意識する企業が増加するのではなかろうか。特に日経平均株価に採用されている企業でありながらこの指数に採用されていないとなると、かなり目立つことになる。
投資家からみてもJPXプライム150指数に採用されている銘柄は参考になる。その中でも資本収益性の高さで選ばれている企業に注目したい。
さて、このJPXプライム150指数が日経平均株価と比べて優れたパフォーマンスを示すかどうか。また、S&P500指数のように主要な指数となれるのか、興味深く見守りたい。