今年もあとわずかとなり、どんな1年だったか振り返る。
投資運用については苦戦した1年だった。市場ではバリュー株・大型株が優勢で、私の保有銘柄は上昇するどころかジリジリと下げ続けた。
下げ続けるということは何かしらの理由があるはずだと考え、保有銘柄を総点検した。
いくつかの銘柄では業績の勢いが鈍化していたりしてファンダメンタルが弱まっているということもあるが、それよりもバリュエーションのほうが問題だった。業績はそこそこ良くてもPERがどんどん下がってしまう。やはり金融緩和から引き締めへ向かっている影響は思った以上に大きかった。
そのまま静観して保有し続けるか、それとも手放して新たな銘柄に入れ替えるか。
考えた末に入れ替えを決断した。その結果、昨年末保有していた8銘柄のうち現在も継続して保有している銘柄は3つだけだ。
低迷する要因の一つとして考えたのは、配当利回りの低さだ。株主還元強化への圧力が高まり、増配や自社株買いが盛んになっているという状況のなかで、配当利回りが低いということは相対的に敬遠されやすくなる。
そこで新たに取得した銘柄では配当利回りを重視した。だからといっていわゆるバリュー株へ向かうのではなく、あくまで成長株でありながら配当利回りもそこそこいい銘柄を選んだ。そして配当利回りも現在の水準だけでなく、将来に増配することで保有し続けるほど利回りが上昇しそうな銘柄を選ぶことを意識した。
もし、昨年のまま保有し続けていたら、さらに状況は悪化していた。むろん将来がどうなるかはわからない。銘柄の入れ替えが吉と出るかはわからないが、後悔は全くしていない。
そして、株価がなかなか上昇しないという1年を過ごしたことで配当への意識が高まったことは確かだ。年間の配当金受取額は今年が最高となったことがそれを物語っている。
長期保有を前提にしていながらこれだけ銘柄を大胆に入れ替えたことは、それだけ苦しい1年だったことも意味している。
2024年はそうならないことを願いたいが、思うようにいかないのが投資でもあり、それすら投資の醍醐味として楽しむようにしたい。