投資狂日記

自由を追求するブログ

NISAから感じる暗黙のメッセージ

来年から新しいNISAが始まる。内容が拡充されたことで注目され、資産運用への機運が高まっている。

 

岸田政権は資産所得倍増を掲げ、預金に偏った個人の資産構成を変化させて資本市場に資金を回し、経済を活性化させることを狙っている。

方向性としてはいいし、至極まともだと思う。だが、実は裏のメッセージも潜んでいるのではないかと私は思っている。

 

すなわち、将来の年金など社会保障が行き詰まることを想定しているのではないかということだ。社会保障で国民の面倒を見ることができなくなるので、あとは自分で資産を運用してなんとかしてくださいというわけだ。そのために税制面では優遇してそちらへ誘導するのだ。

 

老後資金2,000万円問題が世間の物議を醸したように、将来不安を呼び起こす不都合なことが突き付けられたとき人々はそこから目をそらし拒否反応を示す。

拒否反応を示したところで現状は変わらず、状況はどんどん進んでいく。

 

見たくない将来の姿を見せられた時、どう反応するのか。

無視する人もいれば、政府に怒る人もいる。

真剣に将来どうするか考える人もいる。

 

若者たちに新NISAが注目されているが、その制度を作った国の将来には期待していないのは皮肉だ。年金などの社会保障はもう破綻するものとあきらめ、国に頼らず自分自身でなんとかするしかないと感じているのだろう。

NISAは自立するための数少ない細い通路でもあるのだ。これは若者だけではなく誰でも当てはまる。