回転寿司「スシロー」での迷惑動画が波紋を広げている。
以前からこうした迷惑動画が度々取り上げられ社会的非難を浴びていたにもかかわらず、いまだにこうしたことが起きる。
愚か者は自分が愚かであることがわからないことを明確に示している。
そして今回は企業が受けた損害がかなり大きくなってしまっていることが事態をより深刻にしたといっていい。
回転寿司業界だけでなくその他の外食産業にとっても他人事ではないだろう。
これまで通常の感覚でしてきたことが通用しなくなり、幼稚な迷惑行為を防止するという本来ならやらなくてもいいはずの低次元な対策までせざるを得なくなり、余分なコストが発生する。それが業績悪化のみならずビジネスモデルにまで影響するとなれば企業の存続すら脅かされることになる。
企業からすれば「愚か者」というリスクを考えなければならないという情けない状況にやりきれない思いだろう。それを世の中の多くの人々も同様に感じていているからこそ、これだけ非難が殺到し社会問題化したともいえる。
これだけ大きな波紋を広げただけに、今後は愚か者に対する牽制が働くことを期待したい。
だが、愚か者は自分が愚かであることに気付かないからこそ愚かなことをしでかすのだから、愚かな行為は今後も発生し、企業は対策に追われ、それが価格やサービスに影響し、巡り巡って世の中全体に跳ね返ってくるだろう。
投資でも「愚か者」によるリスクを考えて企業を選ばないといけないのかと考えるとため息が出る。