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歴史の見方

昨日、NHKスペシャル「新幕末史」を観た。先週から2回に分けて放送され、昨日は2回目だった。

 

幕末の歴史についてはこれまで主に日本内部における幕府と薩長の対立という視点から語られていた。それを当時の海外列強の視点から見みた幕末となるとまた違った印象となる。

もし、当時の列強のパワーバランスが少し変わっていたら、江戸幕府から明治新政府という統治に移ったとしても日本のどこかが植民地化されていたかもしれず、その後の歴史も違っていたかもしれない。

 

日本の内部で起きている変化と日本の外で起きている世界の変化の両方が作用して歴史が造られていく。当たり前のことだけど、ある特定の方向からしか見ていないとすればそれは非常に危険なことだ。

 

人類の歴史は現在進行形で、その現在はますます混迷してきている。

 

日本では今、円安の影響が大きくなっているが、それは日本自体に問題があるからでもあるし、また同時に世界情勢の影響を受けているからでもある。

 

ロシアによるウクライナ侵攻はまだ続いているが、これを始めたのはたった一人の権力者による決定で、そのために世界中の多くの人々が迷惑を被っている。

そして、同じように多くの人々を巻き込むかもしれない強大な権力者が中国に現れた。

 

イタリアではポピュリズム色の濃い政権が誕生し、英国では新首相が自ら墓穴を掘って退陣し混乱している。

 

歴史を振り返れば、似たような状況はいくらでもある。

でも似ているからといって過去と全く同じようになるとも限らない。かといってまったく参考にもならないともいえない。

アメリカの作家マーク・トウェインは、

 

「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」

 

と言った。

歴史は過去を単に羅列したものではない。

そこから何かを汲み取らないといけない。似たようなことは再び起きうるからだ。

ただ、正しく認識したからと言って正しい行動をするとは限らないのが人間でもある。

だからこそ歴史は興味深いのかもしれない。