投資狂日記

自由を追求するブログ

貯蓄あっての投資

老後資金2,000万円が未だに波紋を呼んでいる。そのこともあって資産運用について関心が高まっているようだが、ちょっと違和感を感じる。

確かに資産運用は大事なのだが、物事には順序がある。資産運用する前に、貯蓄する体質が身についているかどうかは意外と大事だ。

 

いきなり投資に手を出して、資金を少額から一気に増やせることもないわけではない。だが、そういうことはまれであって、結局は調子に乗った挙句に元に戻るというパターンが多い。宝くじで一獲千金を果たしても、やがて全てを失ったという話はよくあることだ。土台がもろい砂上の楼閣はいずれ崩れる。

 

やはりまずはしっかり貯蓄する習慣を身につけ、しっかり土台を作ったうえで投資に乗り出すほうがうまくいく。「急がば回れ」というが、遠回りのようで近道だったりする。

 

貯蓄というと、収入から使った分を引いた残りを貯めていくことが多いが、それではいつまで経っても貯まらない。確実な貯蓄は、収入から一定の金額を先に貯蓄にしてしまい、残った分で生活することだ。貯蓄した分には決して手を付けてはいけない。残った金額でやりくりせざるを得ないから無駄な出費に敏感になる。敏感になるから家計簿なんて必要ない。

こうして貯蓄ができるかどうかにかかっている。この習慣が身についたうえで、投資をはじめるのだ。

 

むやみやたらに投資や資産運用を勧める風潮には危うさを感じる。業者の多くは不慣れな初心者をカモにしようと躍起になるだろう。ただでさえ投資詐欺が巧妙になっている。金融機関だって、手数料を狙ってあの手この手で勧めてくるだろう。誰もあなたの資産のことなんて本気で考えていない。無知というのが一番危ないのだ。自分で調べず、学ばず、考えない人は、格好のカモにされるだけだ。えてしてそういう人に限って他人のせいにする。

 

国にワーワー言ったところで状況が変わるわけではない。誰も打ち出の小槌は持っていない。他人に文句を言うより、貯蓄へ向けて小さくても一歩を踏み出すべきなのだ。