自由になりたい、といっても「自由」というものをどう捉えるかは人それぞれだ。私は経済的に自由になりたいと思っていた。投資をしているのもそのためだ。だけどこの本を読んで「自由」をもっと広く捉えるようになった気がする。
生きていくうえでは何かしらの制約がある。法律には従わなくてはいけないし、人に迷惑をかける行為もなるべく慎まなければならない。そういう必要な制約は、むしろ自分にとってもメリットになるからあまり気にならない。そのような制約は不自由さを感じさせないものだ。
だが、必要以上な制約というのも世の中にはたくさんある。そういう制約が日常を支配し息苦しくさせる。常識による支配、組織による支配、人間関係の支配などあらゆる支配がある。
そういう支配から逃れようとすることがなかなか困難なことで、「自由」となることを難しくさせる。行動を起こせば他人に奇異な目で見られ、あれこれ忠告されたりする。
それでも周囲の評価、定説、噂、世間体、常識といったもので行動を選んでいては自由になどなれない。自由へ採るべき道として、この本にある次の言葉は忘れられないものとなるだろう。
”非合理な常識よりも、非常識な合理を採る。それが自由への道である。”