昨日、私の母が一人で住む実家へ妻と娘を連れて家族みんなで遊びに行った。母は孫と会うのが楽しみでしょうがない。その喜んでいる笑顔を見るだけでも親孝行できているかなと思ったりする。
その母と話をしているとき、私の小学校の同級生の話題になった。その同級生の母親と私の母はちょくちょく会って話をしているらしく、それで同級生の近況がわかった。
その私の同級生は銀行に勤務していたが、数年前に大学院へ行ったらしい。おそらくMBAでも取得したのだろう。それ以前には家を買い、やっと子供が生まれたとも話していた。その後転職したらしいのだが、それがどこかはわからなかった。
これを聞いて、率直に言ってかなりお金がかかっているなと思った。家を買い、子供が生まれ、キャリアアップのために大学院へ行くとなれば相当お金かかることが予想できる。それだけ収入もあるのだろう。だが余裕ある生活にするにはさらなる収入が必要で、だからこそ大学院に通い、転職して収入アップを狙っているわけだ。
こういう生き方を否定するつもりはない。
だが私は嫌だ。
彼の生き方を想像すると、ラットレースを思い出してしまう。回し車の中でハムスターが一生懸命走ってクルクル回しているが、ちっとも前には進まない。そして回し車を回す速度はどんどん速くなり、どんどん疲弊していく。
だからそういうラットレースから抜け出すために投資を始めた。
ラットレースの脇ではファーストトラックという高速道路をものすごいスピードで走っている人がいる。それに憧れて多くの人がラットレースから抜けてファーストトラックへ行こうとする。だがそこは危険が溢れていて、高速なだけに事故が起こるとその衝撃も甚大なものとなり、再起不能となる者もいる。それだけファーストトラックを走り抜けるのも難しい。
ラットレースからファーストトラックではなく別の道はないのか。
そう思って私はのんびり道草を食いながら進む道を選んだ。莫大な資産はないが、贅沢をしたいとも思わないから必要以上にお金を稼ごうとも思わない。投資で稼ぐというより投資そのものを楽しみたい感覚が勝っている。
私にはそういう道が適している。
同級生の話を聞いていて改めて思った。