投資狂日記

自由を追求するブログ

衰退の兆し

セブン&アイホールディングスの7payで不正利用されたことで決済サービスの安全性が問題となっているが、私はコンビニ首位を擁するセブン&アイホールディングスがこのような事態を招いたことに注目している。

 

7payの不正利用を巡ってはセキュリティの甘さが指摘され、標準的に採用されている二段階認証についてセブンペイの経営トップが知らなかったという実態が記者会見によって明らかになった。サイバーセキュリティ戦略担当大臣がパソコンを使っていないという政治家がいたが、民間企業でも同じようなことが起きていたというわけだ。

セブン&アイのグループ内にはセブン銀行という金融機関があり、決済を扱うのであれば当然何らかの連携があると思っていたが、そういうこともないらしい。

 

国や企業などあらゆる組織は繁栄したり衰弱したりするものだが、衰退するときは外部の環境からではなく内部から起きることが多い。

 

セブンイレブンでは深夜営業について人員不足と働き方改革もあってコンビニオーナーとの対立が今なおくすぶっている。そして今回起きた決済サービスの不祥事。経営陣が現場を知っているとは思えず、そういう人材がトップになるというのは典型的な衰退の兆しだ。

 

諸子百家の法家である韓非子に「亡徴」というのがある。国が亡びる兆候について列挙したものだが、その最後にはこう述べている。

 

”亡徴とは、必ず亡ぶということではなく、亡ぶ可能性があるということを言うのである。亡国のきっかけは、必ずその治乱や強弱が偏るからである。

木が折れるのは必ず虫がつくからであり、垣が壊れるのは必ず隙間ができるからである。
しかし木に虫がついても強風が吹かねば折れず、垣に隙間ができても大雨が降らねば壊れない。”

 

セブン&アイも衰退の兆しがあり、衰退する可能性がある。ここで強風や大雨に相当する大きな環境変化があれば、セブン&アイという大きな木は倒れることになるかもしれない。

投資するにあたって、衰退の兆しがある企業には注意しないといけない。ただ、逆にこういう企業がチャンスということもあるのだけど。

そのあたりの見極めというのは難しい。