投資狂日記

自由を追求するブログ

魅力を感じない日経平均株価という指数

インデックス投資というのがだいぶ浸透してきた。インデックス投資が行き過ぎると個別企業のバリュエーションが歪みかねないという懸念があるものの、インデックス投資が広まることについてはいい傾向だと思う。

 

ただ、肝心のインデックスにはいろんなものがある。日本株では「日経平均株価」が最もポピュラーであるが、指数としてはどうなのだろうか。

 

日経平均株価は225銘柄で構成されている。その構成銘柄には、指数に含まれていることがふさわしいのか疑問に思えるものも含まれている。規模が大きく流動性があるが成長性などで魅力がない銘柄が存在しているのだ。このことが日本株全体の足を引っ張ることになっているのではないかと思うことが度々ある。

 

米国株では「S&P500」という代表的な指数がある。S&P500は、ニューヨーク証券取引所NASDAQ等に上場している代表的な500銘柄で構成されるが、その組入銘柄は様々な条件によってスクリーニングされる。条件から外れれば組み替えられるから、組み入れ企業の質は一定の水準が維持されることになる。新陳代謝が適切に行われるからこそこの指数自体が強力なものとなっている。

 

日本株にもS&P500に似た指数は存在する。「JPX日経インデックス400」という指数だ。

日本取引所ホームページにある説明によると、この指数は、『資本の効率的活用や投資者を意識した経営観点など、グローバルな投資基準に求められる諸要件を満たした、「投資者にとって投資魅力の高い会社」で構成される新しい株価指数』であるという。

構成銘柄は400で、この中には当然ながら日経平均株価に採用されている銘柄も含まれている。だが、構成銘柄のうち日経平均株価採用銘柄と重複しているのは157銘柄だ。日経平均株価に採用される225銘柄のうち約3割もJPX日経インデックス400の選定基準に満たないということになる。

 

魅力のない銘柄が含まれている日経平均株価という指数が幅を利かせていることが、皮肉にも新陳代謝が進まない日本経済を表している。

もっとJPX日経インデックス400が注目されてもいいはずだし、JPX日経インデックス400ETFなどはもちろんだが、個別株に投資する際にはその構成銘柄から候補を探すのも一つのアイデアだと思う。