投資狂日記

自由を追求するブログ

意外な驚き

上場企業の決算発表をみていると、コロナ禍による業績悪化の度合いが意外と重くない印象を持つ。確かに一部の企業は厳しい業績で、減収減益となる企業も多い。

 

だが春先に感じた底なしの泥沼に陥るかもしれないという恐怖感は感じなくなっている。むしろこれくらいのダメージで済むのかと驚いてしまう。これは私がチェックしている候補銘柄がたまたま良いのかもしれないが、状況が悪いよりはいいのは確かだ。コロナ禍にあって株高であることに違和感があったが、案外的外れではなかったのかもしれない。

 

コロナ禍による景気悪化を防ぐためあらゆる政策が動員されていることも影響しているかもしれないが、それによって直接的に支えられている企業とそうでない企業とでは政策の効果が薄れたときの反動による業績格差が大きくなるだろう。

 

今、企業を以下のように分けてみる。

①コロナ禍で沈む企業

②コロナ禍の景気対策によってなんとか持ちこたえている企業

③コロナ禍で苦戦しているものの自力で稼げる企業

④コロナ禍がむしろ追い風になっている企業

 

①の企業は非常に厳しく、コロナ禍がさらに続けば存続が危うくなる。

②の企業はなんとか持ちこたえるがダメージが大きく、コロナ禍後も回復に時間がかかる。景気対策が途切れた時の反動も大きくなり、場合によっては存続も厳しくなるかもしれない。

③の企業がやはりもっとも強い。コロナ禍であろうともダメージをできるだけ軽減し盛り返す力を持っている。

④の企業はコロナ禍後がどうなるかにかかっている。追い風が吹いているときに次のことを考えているのか、追い風に乗っていい気になって慢心し失速してしまうのか。見極めが難しい。

 

投資するなら③の企業だろう。どうしても④の企業に注目が集まるが、長い目でみると③の企業のほうが報われると思っている。これは私の好みでもあるのだが。

 

 

調味料的存在

企業は継続して存続しなければならないが、コロナ禍という状況の中でそれが試されている。

 

今日は保有銘柄の一つであるアリアケジャパンが第2四半期決算を発表した。このアリアケジャパンの決算を見て、企業の地力というか底力を見たような気がした。

 

決算内容は純利益が前年比16.7%減とコロナの影響を受けて冴えない。こういう状況だから致し方ないといっていい。

それより注目したのはバランスシート(貸借対照表)だ。これを見るとアリアケジャパンは非常に健全で強固であることがわかる。このコロナ禍で資金繰りに不安がある企業はこぞって銀行からの借入を検討し、実際に借り入れている企業もある。だが、アリアケジャパンはいっさい借入金はないし、借入をする気配すらない。

キャッシュフロー計算書を見ても営業キャッシュフローをしっかり確保しているし、資金繰りに全く不安が見えない。そして配当予想も前年と同じ水準としている。

 

指標面からいえば現時点ではあまり面白みがなく、実際株価は冴えない状況が続いている。

だが、このコロナ禍で急激な業績悪化で赤字に陥ることもなく利益を確保し、借入を必要としない財務力には頼もしさを感じるのだ。

 

アリアケジャパンは天然調味料メーカーで「食のインテル」と呼ばれるほどの存在だ。目立たないけれど不可欠な存在でもあり、ポートフォリオの中でも文字通り調味料的な存在であるといえる。