投資狂日記

自由を追求するブログ

会社四季報読破

会社四季報の秋号を一通り読み終えた。比較的丹念に読み込んでいったので時間が結構かかったが、毎回何かしらの発見があるので面白い。

 

古い企業から新しい企業まで本当に日本にはいろんな企業があることに驚かされる。上場しているのは企業全体のほんの一部でしかないのに、これだけバラエティーに富んでいるのだから、日本経済の奥深さを感じる。

 

とはいえ、この中から投資候補として心に引っかかる企業はそう多くない。以前には候補に挙げようとした企業もなぜだか色あせてみえたりする。長期的な視点から着実に利益を積み上げるタイプの企業を探しているので、継続して利益を出し続ける企業というのは案外少ない。

 

また、米中による貿易戦争の行方や来年の消費増税など企業の業績に影響がありそうなことがあるけど、その影響を測ることなんてできない。だからそういう影響に大きく左右されないしぶとさがある企業がいい。

 

今回の会社四季報を読み込んで投資を検討する候補企業リストを更新したが、あくまで候補でしかない。これからさらに個別に吟味していく地道な作業がある。

 

だが、どんな企業が候補になっているかは、ここでは書かない。まだ実際に投資もしていないのに推奨銘柄だとかオススメ銘柄などいうのが嫌いだからだ。

人に推奨する前に自分で投資すべきであって、投資勧誘業者と同じようなことはしたくない。

 

何度か同じようなことを書いたことがあるけど、株式投資は自分で気に入った企業を見つけることにその楽しみがある。

会社四季報を読み込むことは宝探しに似ているのだ。

 

理に適うこと

昨日、テレビ東京の「ガイアの夜明け」でスタートトゥデイの特集をしていた。現在アパレル業界は苦しい環境にあるが、そんな中でもスタートトゥデイは注目の企業だ。

 

このスタートトゥデイの前沢社長について、以前に日経新聞電子版でファーストリテイリングの柳井社長と対比した記事があったが、その考え方の違いがとても興味深かった。

 

柳井社長は前沢社長のことをあまり好ましく思っていないらしい。ゾゾスーツについても「あれはおもちゃだ」だとこき下ろしている。働くことについても、厳しさを求める柳井社長に対し、前沢社長はあくまで楽しむことを優先し出社は週3日でいいといっているくらい考え方が正反対といっていい。

どちらもすぐれた経営者であると思うのだが、私個人としては前沢社長の考え方に共鳴する。時代の流れや世代の違いもあるのだろう。

 

アパレル業界はどうしても流行にあわせて需要を予測するが、その予測が外れるとどうしても在庫が余ってしまうという問題がある。在庫処分で安く売ってしまうとブランドイメージが下がるためそれもなかなかできない。

そういう在庫の問題を解消するため、スタートトゥデイはゾゾスーツを使って採寸しオーダーメイド的に注文を受けることにより在庫をなくす方向へもっていこうとしている。こうした流れは理に適っているし、ビジネスモデルが理に適っていればうまくいく可能性は高いと思っている。柳井社長が「おもちゃ」とこき下ろしたように、まだまだ解決しなければいけないハードルはいくつもあるのだろうが、テクノロジーの進歩は速く、気づいたときにはもう圧倒的な地位を占めているかもしれない。

 

スタートトゥデイはずっと注目していたが、投資したことはない。だが今のところ理に適っている企業の1つでウォッチし続けている。

投資する際は財務内容とかももちろん重要だけど、実は事業の内容とかビジネスモデルが「理に適っているかどうか」にあるのではと考えている。一見突拍子もないけどよく考えてみると理に適っているということはよくある。逆に理に適っていそうで実は非合理的なこともある。

企業の不正が明るみに出るのも、どこかに無理があるために歪みが生じ、その歪みが限界を超えたところに不正となって現れるのではないだろうか。そんな気がしてならない。