投資狂日記

自由を追求するブログ

理に適うこと

昨日、テレビ東京の「ガイアの夜明け」でスタートトゥデイの特集をしていた。現在アパレル業界は苦しい環境にあるが、そんな中でもスタートトゥデイは注目の企業だ。

 

このスタートトゥデイの前沢社長について、以前に日経新聞電子版でファーストリテイリングの柳井社長と対比した記事があったが、その考え方の違いがとても興味深かった。

 

柳井社長は前沢社長のことをあまり好ましく思っていないらしい。ゾゾスーツについても「あれはおもちゃだ」だとこき下ろしている。働くことについても、厳しさを求める柳井社長に対し、前沢社長はあくまで楽しむことを優先し出社は週3日でいいといっているくらい考え方が正反対といっていい。

どちらもすぐれた経営者であると思うのだが、私個人としては前沢社長の考え方に共鳴する。時代の流れや世代の違いもあるのだろう。

 

アパレル業界はどうしても流行にあわせて需要を予測するが、その予測が外れるとどうしても在庫が余ってしまうという問題がある。在庫処分で安く売ってしまうとブランドイメージが下がるためそれもなかなかできない。

そういう在庫の問題を解消するため、スタートトゥデイはゾゾスーツを使って採寸しオーダーメイド的に注文を受けることにより在庫をなくす方向へもっていこうとしている。こうした流れは理に適っているし、ビジネスモデルが理に適っていればうまくいく可能性は高いと思っている。柳井社長が「おもちゃ」とこき下ろしたように、まだまだ解決しなければいけないハードルはいくつもあるのだろうが、テクノロジーの進歩は速く、気づいたときにはもう圧倒的な地位を占めているかもしれない。

 

スタートトゥデイはずっと注目していたが、投資したことはない。だが今のところ理に適っている企業の1つでウォッチし続けている。

投資する際は財務内容とかももちろん重要だけど、実は事業の内容とかビジネスモデルが「理に適っているかどうか」にあるのではと考えている。一見突拍子もないけどよく考えてみると理に適っているということはよくある。逆に理に適っていそうで実は非合理的なこともある。

企業の不正が明るみに出るのも、どこかに無理があるために歪みが生じ、その歪みが限界を超えたところに不正となって現れるのではないだろうか。そんな気がしてならない。