保険業界で不祥事が多い。ついこの前は外資生保の数社では社員が顧客から金銭をだまし取っていたことが相次いで発覚した。また、生保から代理店への出向者が出向先の内部情報を無断で持ち出していたこともあった。そして今度は保険代理店で社会保険料の納付額を不適切に抑える「社保逃れ」が横行していたらしい。
なぜこの業界でこれほど不祥事が起きるのだろう。
そもそも保険とは何か。
保険は宝くじと似ているといわれる。つまり保険とは、事故や病気など不幸な出来事が起きたときに当選して賞金が払われる宝くじだ。
私はシンプルな掛け捨ての生命保険に加入していて毎月保険料を払っているが、今まで何も起きていないのでいわば宝くじが外れ続けているわけだ。外れているとはいえ不幸なことが起きていないわけだから喜ぶべきなのだろう。
保険が宝くじならば、それを売る保険会社は宝くじを運営する胴元となる。ギャンブルで最も得をするのは胴元だといわれる。保険会社は顧客に不幸なことが起きれば保険金を支払わなければならないが、それが起きる確率は決して高いとはいえないからできるだけ保険料を高くすれば収入が増えることになる。そしてできるだけ多くの人に保険という宝くじを売りつけようとする。そこで顧客にとって有利なように見せかける複雑な保険商品が開発されたり、またあの手この手で保険を売ろうとすることになる。保険を売る販売員も歩合給なので売らないと収入が増えないから、切羽詰まると強引になったり挙句の果てに顧客を騙すようになる。
保険業界としても信頼性を担保するために様々な手を打っているようだ。だが根本的にはギャンブルの胴元としての性格を持っているのだから自ずと限界がある。金融というのは胡散臭さがつきまとうものだが、保険という分野は特に胡散臭く感じる。
保険は宝くじと思っておけば、複雑怪奇な保険商品で儲けようとは思わないし、保険販売員の口車に乗って詐欺に巻き込まれる危険性も減るだろう。