米イランの戦闘停止に向けた合意が近いとの期待から日経平均株価は6万4千円台に到達した。上昇を牽引するのは相変わらず半導体関連銘柄だ。
この半導体関連銘柄に注目が集まるのは今後のAIの性能を左右するからだ。だがその熱狂の裏では着実に大きな問題が生まれている。
それは電力消費だ。
AIで数秒の動画を生成するには電子レンジを約1時間稼働させるのと同じくらいの電力を消費するという。もし、本格的にAIが普及して使用されるようになったとしたら想像を絶する電力が必要になるわけだ。そして発電のために二酸化炭素の排出量も急増するかもしれず、地球温暖化の進行スピードが増すことになるかもしれない。また、電気料金が高くなりあらゆる産業に波及してインフレを定着させることにもなりかねない。
そしてデータセンターの建設が地域住民の生活環境を悪化させる事例も目立ち始めている。熱くなったサーバーを冷やす水も大量に必要となる。今後は水資源の奪い合いで紛争が起きるようになるかもしれない。
テクノロジーの華々しい発展の一方で必ず負の側面も現れる。光が強いほど影も濃くなる。
いくらAIが優れていても、それを動かす資源が不足していたら何の役にも立たない。たとえ世界最強の戦艦でも燃料や砲弾がなければただの鉄の塊でしかなくなるのと同じだ。
今後AIの消費電力を抑える技術が発達するのかもしれないが、それがAIの発展に追いつかないのであれば地球の環境にかなりの負荷がかかる状態が続くことになる。
今年の夏も猛暑になるのだろうが、それが一層酷くなっていくことを覚悟しないといけないのだろうか。