不正会計の発覚で信用失墜したニデックで、品質にも不正の疑いがあったらしい。創業者の永守氏ら経営幹部による過剰なプレッシャーが組織のあらゆるところに及んでいた実態がうかがえる。
永守氏は残念ながら晩節を汚してしまった。
「晩節を汚す」とは、それまで築いてきた名誉や実績を晩年の過ちやスキャンダルによって台無しにしてしまうことだ。ニデックという企業を育て上げた功績は、自らの過ちによって崩れ去った。
これほど哀れなことはない。
あれだけ自信満々な姿だったのに、もう人前に出ることも恥ずかしいに違いない。
なぜこんなことになったのだろう。
成功体験が強すぎたのかもしれない。
成功してきたことで自信が過信になり、自分の非を認めることができなくなってしまう。そして繕うために他人に攻撃的になる。さらに昔は当たり前だったことでも、今では通用しなくなったことに気付かず時代の変化に対応できない。
でも、成功を重ねても謙虚なままで見事な引き際を見せる人もいる。
やはり最終的には人間性や人格なのだろうか。それが欠けているといずれ帳尻が合うようにできていて、それがたまたま晩年に表面化したということか。
「老害」という言葉もある。自分の晩節を汚さぬためにも謙虚さは持ち続けたいと思う。
まさに「実るほど頭を垂れる稲穂かな」だ。