投資狂日記

自由を追求するブログ

企業を「診断」する

子供の頃、風邪をひいて熱を出したりすると必ずといっていいほど通う内科クリニックがあった。そこは老医師が営む典型的な町医者だったが、その老医師に診てもらうとなぜか安心した。

 

診察が始まると、どんな症状かを伺いつつ顔色を見て自然に手首をつかみ脈をとっている。そして首のあたりを触って腫れがないかを確認し、口の中を診た後に聴診器を胸と背中にあてる。そして時にはベッドに横たわらせお腹を軽く叩いて感触を確かめている。つまりは視診、聴診、触診、打診といった診察の基本が忠実になされていた。

まあどの医者も同じようなことをするが、その老医師は診察室に入った途端に病状を見抜いているのではないかと思わせるぐらい経験に裏打ちされた鋭さがあった。それが子供心に安心感を覚えたのだろう。

 

今では医療機器も発達したこともあってか、パソコンの画面を見たまま患者をよく見ない医師が増えているように感じる。それで病状を把握できるのかと不安になることもある。やはり診察の基本は変わらないのだろう。

 

さて、株式投資をする際には対象企業について調べることが必要となる。つまりは医師が患者を診断するように投資家は企業を診断する。だが本当にそれができているだろうか。投資家は医師と違って「治療」はしないが、将来のリターンを得るために企業を見分けなければならず「診断」が必要になる。この「診察」とは洞察力と言い換えてもいい。

洞察力とは、表面的な情報だけでなくその奥に隠れた本質や背景、相手の意図を瞬時に見抜く力のことだ。

 

連休明けには決算発表が目白押しになる。

あの老医師のような洞察力で企業を「診断」できるようになりたいものだ。