じりじりと円安が進み1ドル160円まで目前となっている。
円安は輸出企業の国際競争力を高め株価上昇の要因となるため、これまでは歓迎されてきた。だが近頃は弊害が目立ち始めている。
それでも高市政権は「責任ある積極財政」を掲げ、円安もインフレも事実上容認しているようにみえる。なぜなら政府にとって都合がいいからだ。名目GDPは増加し、政府債務は減少しているように装うことができる。これらは通貨価値を下げることで成立しており、文字通り政府は「ホクホク」なわけだ。
一方で国民の生活はインフレで苦しくなっている。円の価値が減少しているなか、円以外の資産へ振り向けられる層とそれができない層との格差は広がっていくだろう。高市政権への支持率は依然として高いが、これが続く保証はない。
将棋に「必至」と「詰めろ」という用語がある。
「必至」とは、どう受けても次に即詰みとなる状態をいい、「詰めろ」は次に何もしなければ詰ませられる状態にあることをいう。
現在、日本経済はまさに「詰めろ」の状態にあるのではないか。まだ即詰みとなる「必至」にはなっていないが、対応を誤れば詰んでしまうかもしれない。
東洋経済オンラインにこんな記事があった。
「通貨を切り下げ続けた国で、長期的に繁栄した国はない。短期的には好景気を演出できても、いずれ代償を支払うときが来る」というロジャース氏の警告に耳を傾ける必要がある。
だが、高市首相を支持して疑わない人々はまったく相手にもしないのだろう。そして行きつくところまで行って「必至」の状態になるわけだ。
世の中の流れに逆らうことは難しい。そうなることを見越して行動するしか自分の財産を守ることはできないのかもしれない。