投資狂日記

自由を追求するブログ

これから問われる株主還元重視の中身

日本企業は株主還元を重視する姿勢を強めてきた。

だが株主還元を重視するあまり将来への種蒔きである成長投資をおろそかにしてきた企業も多いように思える。

 

自社株買いや配当性向の引き上げも、過去に蓄積した内部留保を吐き出すことによる資本効率改善の手段だ。それによって株価が大きく上昇した企業も多い。でも成長への投資がなされていなければいずれ限界がくる。これからはその場しのぎの株主還元にとどまっていた企業と、成長への投資を怠らなかった企業との差が如実に表れてくるのではないか。

 

株主還元重視によって従業員への賃上げが抑えられているという批判もある。企業の付加価値に占める人件費の割合を示す労働分配率は平成以降で最低水準らしい。だが労働分配率が高くなおかつ株主還元も多いという企業もある。

 

結局のところ、企業がどれだけ付加価値を生み出せるかにかかっている。分配の源泉は付加価値であり、これが十分に稼げなかった場合、株主還元を重視していれば人件費や設備投資を削るようになる。すると将来への成長投資がなくなり、いずれ付加価値を生み出す力も先細りしていく。

逆に付加価値を増やし続けられる企業は従業員にも株主にも報いることができるし、成長への投資にも資金を投入できる。

 

投資家も株主還元に気を取られて目先のことに囚われていると大きな落とし穴にはまることになるだろう。株高が続いている今だからこそ株主還元も中身をよくみて吟味しないといけない局面になってきていると思う。